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文字に色、音に匂い。1つの刺激から複数の反応が起こる共感覚とは


モモカ

「クマ先生は、ミドリだなぁ。」

クマ先生

「突然どうしたの?」

モモカ

「ん?クマ先生を見てると頭の中に色が浮かぶの。人それぞれ浮かぶ色が違うんだよ。十人十色って、こういうこというのかなー。」

クマ先生

「それはちょっと意味が違うかな……君の場合は、共感覚だね。文字に色が見えたり、音に匂いを感じたり。共感覚には様々なバリエーションがあるんだよ。」

目次

〔1〕文字に色が見える共感覚とは

〔2〕身体ワンネス型エンパスとミラータッチ共感覚

〔3〕1つの刺激から複数の反応が起こる

〔4〕独特な感性を持つ共感覚者は、芸術家に向いている

クマ先生からメッセージ

〔1〕文字に色が見える共感覚とは


HSPは、通常より右脳が活発に働くため五感が鋭くなる傾向にある。だから、多くの人には理解されにくい現象が起こる。その一つが【共感覚】だ。

この現象を理解すると、周囲との違和感を解消する手がかりになるよ。

共感覚とは、1つの刺激に対して、通常とは異なる感覚を生じさせる現象のこと。文字に色を感じたり、音に匂いを感じたりする。

たとえば、共感覚者は

3 1 9

このような数字を見たときに、

  

こんな風に色がついて見えるんだ。

ただ、共感覚についての研究は、まだまだ未知の領域のようだ。

共感覚は自己申告のため、客観的に検証することは難しい。根拠や科学的な解明は曖昧なものも多い。しかし、あるテストの結果から、共感覚は存在すると推察されている。

それでは、試しに君もやってみてくれ。次の文字列の中から「ち」を2つ探して欲しい。

さささささささささささささ

さささささささささちさささ

さささささささささささささ

さささちさささささささささ

どうかな?

共感覚者は、それを持たない人よりも「ち」を見つけるまでの時間が早い。理由は、共感覚者にはこう見えているからだ。

さささささささささささささ

ささささささささささささ

さささささささささささささ

ささささささささささささ

この検証以外にも、少しずつ共感覚を立証する研究結果が報告されている。

君は文字に色が見えない?

おっと。興味をなくすのは、ちょっと待って。共感覚の奥深さは、そのバリエーションの多さにある。

例えば、文字の意味や概念にも関連づけられる。直接視界に見えず、イメージだけで浮かぶ場合もあるんだ。

文章から色や香り、空間を感じることもある。さらに、人間をしばらく観察することでも同様の現象が起こることもある。

〔2〕身体ワンネス型エンパスとミラータッチ共感覚


次にミラータッチ共感覚について、お話しよう。

ミラータッチ共感覚とは、誰かが触られている場面を見ただけで自分も触られた感覚が生じるものだ。つまり、

共感覚者(見る)

  ↓

Aさん←Bさん(触れる)

こういう状態のときに、自分もAさんに触れているように感じる。または、

共感覚者(見る)

     ↓

(触れる)Aさん→ Bさん

こういう状態のときに、Aさんに触れられているように感じるんだ。

共感覚者は五感が通常の働きとは異なり、普通では結びつくはずのない身体機能が自然と反応する。

ちょっとここで、エンパスの話をしたい。君は【身体ワンネス型エンパス】を知ってる?

身体ワンネス型エンパスとは、他人の身体に起きていることを自分の身体で同じように体験する人だ。

お腹が痛い人がいると、お腹が痛くなったり。風邪を引いた人がいると、熱っぽくなったり。タッチという言葉とは少しずれるけれど、なんだか共通点がある気がするよね。

身体ワンネス型エンパスの現象の背景にミラータッチ共感覚があるかもしれない。

〔3〕1つの刺激から複数の反応が起こる


共感覚には、多くのバリエーションがある。

  • 数字に色が見える
  • 文字に色や匂いを感じる
  • 音に色や温度を感じる
  • 人の性格、姿に色が見える

色は、直接見えなくてもイメージとして頭に浮かぶ人もいる。なぜこのような現象が起きるのか?

本来なら、色を見ると正常に「色」として脳で処理される。共感覚者は、それぞれの感覚器の境界が曖昧で、1つの刺激から複数の反応が起こると考えられるんだ。

ところで、人間は生まれたばかりの赤ちゃんの頃、誰しも共感覚者だったんだよ。

生まれたばかりの五感が確立されていない時期は、感覚が整備されていない。区画整理されていない空き地のようなものだね。

成長するにつれて、しっかりと「音」「色」「匂い」「痛み」「肌感覚」など、感覚の区分けがされるんだ。

共感覚者は、この区分けがされないまま大人になったということだ。もしくは、区分けの壁が低く、すぐに隣の感覚領域に侵入してしまう。

よって、外から「音」の刺激が来ると「色」として反応する現象が起こるということ。

〔4〕独特な感性を持つ共感覚者は、芸術家に向いている


共感覚者は、色に対するこだわりが強いとも言われている。その感性を活かして、芸術家として活躍する人も多い。

あの宮沢賢治も共感覚者。音楽を聴くとその情景が見えると語ったそうだ。ベートーヴェンの【皇帝】を聴いて、「何か悪魔が槍か何かを持って踊り出してくる」と発言したと言われている。

それから、エドヴァルト・ムンク。【ムンクの叫び】は、散歩中に自然界にはない叫びを聞いたことが、着想の元となっているそうだ。彼は、色に音を感じたのかもしれないね。

以前、HSPの芸能人でも紹介した、牛田智大くん。

彼は、譜面を見ると、その曲の情景を感じることができるそうだ。ひょっとしたら共感覚者かもしれない。

クマ先生からメッセージ


最後に今日のお話をまとめよう。

  1. 共感覚とは、ある刺激に対して通常の感覚だけでなく異なる感覚を生じさせる。一部の人に見られる、特殊な知覚現象。
  2. ミラータッチ共感覚とは、自分以外の人同士が触れているのを見て、自分が触れられたり、触れている感覚になること。
  3. 共感覚は、生まれたばかりの時に誰しもが持っていた。通常は、成長すると消滅するが、そのまま残る人もいる。
  4. 通常とは異なる感覚を活かして、芸術家として活躍する人が多くいる。

通常とは違う感覚を持つことは、理解されにくいという点で苦しむかもしれない。しかし、表現の場を持つことで、その才能を発揮し、人々の心を豊かにすることができるんだ。

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